新聞報道で得た、北海道の魚類に関するニュースを紹介。
まずは幼少期のみ、河川で過ごし、多くをベーリング海など広い大海原で育つサケを、淡水のみで育てる試みが進められているそうです。
読売新聞の12月5日の記事によると、 千歳市の「千歳サケのふるさと館」は、淡水で育てたサケのカップルによる受精に成功したと発表した。 そのサケは2006年暮れに、同館で孵化した3年魚で、内の泉沢養魚場で育てられ、このうち、メス2匹が採卵できる状態に成熟し、同じ施設で育ったオスと受精させたそう。
サケという魚はもともと白身で、海で食べるオキアミなどの影響で独特のサーモンピンクになるわけですが、淡水で育てられたサケは人工飼料を食べるので、イクラはクリーム色になっているのだとか。
サケの淡水育種の成功は、1996年に標津サーモン科学館(標津町)がすでに成功していたそうです。 淡水飼育の目的は、将来の資源確保でしょうか? シロサケには陸封型は存在しないとされているわけですが、いるという説も聞いたことはありますが、その目的が気になるところです。
今度は最大の淡水魚で北海道固有種・イトウです。
北海道新聞12月9日の記事によると、 王子製紙は、宗谷管内猿払村のイトウが生息する川の周辺の社有林を独自の「環境保全区」に設定したと発表した。 絶滅の恐れがあるイトウを守ることが目的で、猿払村や大学の研究者らと「猿払イトウ保全協議会」を設立。地元と連携してイトウ保護に取り組むそうです。
製紙会社はパルプ製造などで大量の木を必要とするので、とても珍しいケースだと思います。新聞にも書かれていましたが、異例だそうです。
王子製紙は約1万7290ヘクタールの森林のうち、猿払川流域などの周辺約2,660haを環境保全区に指定し、原則、森林伐採はしないそうです。 子ども達が自然とふれあう、自然学校も開いていく予定だそう。
猿払川は道内最大の生息地として知られていますが、過去20年近く、イトウの個体数はほとんど減っていないのだそう。生息環境がむかしと変わっていないのでしょうね。
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