創成川は南7条から中島公園を通り、豊平川に注ぐ部分を、 「鴨々川」と呼びます。
それもそのはず、鴨々川は創成川と違って、自然の川で、創成川の延長の際につなげられました。
京都の鴨川に由来したとも言われる鴨々川には、1年を通して鴨が羽を休む光景が見られ、小さいけれどヤナギの下をくねくねと曲がって流れるその姿は風情もあって、散歩スポットに最適。 鴨々川ぶらりマップ
この川を愛してやまない市民によって、清掃やコイの放流など、息の長い活動が続けられています。 鴨々川を清流にする会
さて、創成川に話を戻します。 ご存知の通り、札幌の東西はこの川を基点にされてます。 この川から東が東1丁目~、この川までが西1丁目~
東と西をつなぐ、南1条に架かった「創成橋」は、札幌の現存する橋の中では最古といわれます。 擬宝珠の欄干がシンボルのアーチ橋。 現在の河川事業でも、この橋は保存するよう。ただ、いまのようなヤナギの木は見られないかもしれません。
札幌を国際都市に飛躍させた機会となった1972年の札幌冬季オリンピック。 この国際的大イベントは、じつは創成川の運命も大きく変えました。
札幌市は、人口増加が著しい中心部の渋滞緩和とオリンピックの輸送路確保のため、現在の南北アンダーパスを整備。 結果、川辺に近寄ることができない、車道にはさまれ人と遮断された創成川ができあがったのです。
そして現在整備がはじまった「創成川通アンダーパス連続化事業」。 むかしの愛された創成川に戻すため、車道を地下に連続させ、地上にできた空間を散策路等に使おうという計画です。
ノスタルジックなヤナギに変わる木の選定も、市民に聞きながら決めているようです。
ただ、市民と札幌市との考え方には相違点もあるようで、現在も活発な意見交換が交わされてるようです。
創成川の賑わいを考える会
創成川の歴史を見ていくと、その時々の時代に求められ、姿を変えられてきた痛々しさを感じずにはいられません。 利便性や個の利益を優先せず、札幌の歴史遺産が輝くような計画になるよう願います。
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